[廊下] ハベトロット : 「いそげやいそげ!」
「早く終わらせないと、1月3日の正月になっちゃうよ!」

[廊下] 和泉守兼定 : 「三が日が終わっちまうなぁ」
はは、と笑い用具を持つ。

[廊下] ハベトロット : 箒を持って慌ただしくも、チリやホコリをかき集めている

[廊下] ハベトロット : 「でも、みんな少しついてないよね」
「僕はずっと仕事の予定だったから良いけど……支部に詰め込みだし」

[廊下] 和泉守兼定 : 「……あーねぇ。ま、慣れっこではあるさ」

[廊下] 和泉守兼定 : はたきで高所の埃を落す。

[廊下] ハベトロット : 「まあ、慣れちゃうよね」
「みんな忙しいって事は……うん、そういう事だし」

[廊下] 和泉守兼定 : 目を細めて。

[廊下] 和泉守兼定 : 「まあ、でもよ」

[廊下] 和泉守兼定 : 「気にかけてくれる奴がいるってだけで、報われるもんだぜ」

[廊下] ハベトロット : 「……そうかな、だと良いんだけどさ」

[廊下] 和泉守兼定 : にっと笑う。

[廊下] ハベトロット : 「……よし!」
自分の頬をぺしりと叩くと

[廊下] ハベトロット : 「笑顔でも、掃除でも負けてられないし、ここからがハベにゃんの見せ所さ!」
大きな笑みを浮かべながら、掃除の為に疾走する

[廊下] 和泉守兼定 : 「よぉく言った!」
「なら、この俺……和泉守兼定も負けちゃらんねえな!」

[廊下] 和泉守兼定 : はっは、と笑い掃除へと戻る。
……この手の事ァ好みじゃあねえが。
それでもな。

[廊下] 和泉守兼定 : 誰かを喜ばせてえ、と思う奴が居るなら……頑張らないと、だもんな。

[廊下] 和泉守兼定 : うんうん、と頷き気持ちも新たにいざ掃除を──。

[廊下] 和泉守兼定 : ばたばた。

[廊下] 和泉守兼定 : 「……うん?」
足音、しかも複数名。
そんな大量に戻ってくるもんか?

[廊下] ハベトロット : 「あれ、こんなに沢山!?」

[廊下] ハベトロット : 耳をぴくりとさせたあと、驚きを隠せず大慌てしている

[廊下] 和泉守兼定 : 「え、ちょっ……流石にこんなに……」

[廊下] ハベトロット : 「ま、まだ掃除も終わってないし、あ!料理の在庫を増やしてもらわなきゃ!」わたわた

[廊下] 和泉守兼定 : 驚きも最中。
大量の黒服の……おおよそここのエージェントとは思えない奴らが入ってきたと思えば。

[廊下] 和泉守兼定 : こちらには目もくれず、部屋へと入っていく。

[廊下] 和泉守兼定 : 「……」

[廊下] 和泉守兼定 : 「…………」

[廊下] 和泉守兼定 : 「何アレ……」

[廊下] ハベトロット : 「こわい…」

[廊下] 和泉守兼定 : 「………み、にいってみるか……?」

[廊下] ハベトロット : 「う、うん……侵入者とかだったら、洒落になってないしね」

[廊下] ハベトロット : こわいけど

[廊下] 和泉守兼定 : おずおずと頷いて、部屋の方へと戻っていく。

[廊下] ハベトロット : ぬきあし、さしあし、忍び足
気づかれないようにそろそろ歩いて──

[廊下] ハベトロット : 浮けば必要がない事に気づき、こっそり浮遊した

[廊下] 歳納京子 : しゅたーっと廊下を通り抜けて

[廊下] 歳納京子 : すたたた、と足をかけ。

[廊下] 歳納京子 : 扉のひとつで立ち止まり。

[廊下] 歳納京子 : 「時間かかってんなー、まだかなぁ?」

[廊下] 歳納京子 : 台所の方へと扉を開けようとする。

[廊下] 神崎ひでり : 扉の向こうで。

[廊下] 神崎ひでり : 「しまったーーーー!!」

[廊下] 神崎ひでり : 「両手塞がってるから!!開けられない!!!」

[廊下] キド : 「あ?大きな声出してどうした」

[廊下] 歳納京子 : 「うおっ!?」

[廊下] キド : 「片手で持てんのか」

[廊下] 歳納京子 : 大きな声にびくり、と体が震える。

[廊下] 歳納京子 : 「ぬおおなんだ…扉が開かない?」

[廊下] 神崎ひでり : 「ご覧の通り!キラン!」
片手ずつに、お雑煮を乗せたお盆を持っている状態のひでりん。

[廊下] キド : 「…あー」

[廊下] 歳納京子 : 仕方なし、私の腕力はジュースを持ったまま開ける訳では無いぞ!

[廊下] 歳納京子 : ジュースとか全て床に置いて。

[廊下] 歳納京子 : 「どーぞ!」
扉を開く。

[廊下] キド : ドアを蹴っ飛ばして。

[廊下] 神崎ひでり : 「!?」

[廊下] キド : 「誰かいない…うわっ!」

[廊下] キド : 少し高い声を出す。

[廊下] 歳納京子 : キドとひでりは見えるだろう、ペットボトルとかが散乱した廊下が。

[廊下] 歳納京子 : 「あ」

[廊下] 神崎ひでり : 「キドさぁああ~~ん!?荒っぽい……って、おわわわぁああ~~!!?!?京子ちゃん~~~!?!?」

[廊下] キド : 「何やってんだお前…?」

[廊下] 歳納京子 : 「ぐはぁっ…」

[廊下] 神崎ひでり : 「だ、大丈夫ですかぁ~!?」

[廊下] 神崎ひでり : 「あわわわわ……こ、これ、どうします……?」

[廊下] 歳納京子 : その扉の勢いでぶっ飛ばされ…はしないが、頭を痛め。

[廊下] 和泉守兼定 : 「お、おいおいお前ら……」

[廊下] 神崎ひでり : 床に転がったペットボトルを見て。

[廊下] 神崎ひでり : 「あ!兼定さん!」

[廊下] 和泉守兼定 : 「何が……何……?」

[廊下] 歳納京子 : 「いたたぁ……」
ひりひりとした額を擦りながら

[廊下] キド : 「どうなってんだこりゃ…とりあえず雑煮は出来たぞ」

[廊下] 和泉守兼定 : 「あ、ああ……サンキュ。皆待ってるから持ってってやってくれ」

[廊下] 神崎ひでり : 驚きの連続ながらも、片手ずつに持ったお雑煮は一滴も零れず(プロ根性)。

[廊下] 歳納京子 : 「ジュースを買いに行って、ヘルプの声が聞こえたから…助けようとした」

[廊下] 歳納京子 : 「頭打った!」

[廊下] 和泉守兼定 : 「そっかー」

[廊下] 神崎ひでり : 「……なんという、アンジャッシュ……!」

[廊下] キド : 「そっかー」

[廊下] 歳納京子 : 完全に言葉足りない説明を続けつつ。

[廊下] 和泉守兼定 : ペットボトルを幾つか拾う。

[廊下] 和泉守兼定 : 「……戻るか」

[廊下] キド : 「いいから早く持ってくぞ」

[廊下] 歳納京子 : 「あい」

[廊下] 和泉守兼定 : 「おう」

[廊下] 神崎ひでり : 「あ、あとで手伝うので……まずは戻りましょう!」

[廊下] 歳納京子 : 散乱したペットボトルを拾いながら。

[廊下] きりさん :  

[廊下] キド :  

[廊下] キド : 廊下をぶらつく。

[廊下] サーシャ : (人が居ない……)

[廊下] サーシャ : 仕事を終わらせて、集まってくれと言われた支部へやって来た私だったが……

[廊下] サーシャ : 「!」

[廊下] サーシャ : 「あの、よろしいでしょうか」

[廊下] サーシャ : 廊下をうろつく彼に話しかける……

[廊下] キド : 「…んあ、お前は…」

[廊下] キド : 「えーと、サーシャだったっけ」

[廊下] サーシャ : 「はい、UGNのエージェントをしています。そうですね……サーシャと申します」

[廊下] キド : 「俺はキド。えーと、新年のあいさつだったか」

[廊下] キド : 「あけましておめでとう、今年もよろしく」

[廊下] サーシャ : 「こちらこそ。よろしくお願いします……」

[廊下] サーシャ : 「お互い、今年も良い年になると良いですね」

[廊下] キド : 「…そうだな、そうなるといい」

[廊下] キド : 「今日はいろいろと人が集まってるが…挨拶はするか?」

[廊下] サーシャ : 「ええ、お願いできますか?初めて来る支部なので地理に疎いんです」

[廊下] キド : 「……とりあえず台所に人いるからさ、そっちに行こう」

[廊下] サーシャ : 「はい、よろしくお願いします」

[廊下] サーシャ : ……台所から、支部を移動中……

[廊下] サーシャ : (結構広いですね……トイレに行くからと、別れたのが仇になりましたか)

[廊下] ククール : 「…あれ、1人かい?他の連中は…どっかですれ違ったか?」

[廊下] サーシャ : 「あ……ククールさん」

[廊下] サーシャ : 「ええ、そちらに向かうつもりで……他の方達はどうでしょう、まだ台所に居るのかも」

[廊下] ククール : 「フゥン。まあそういうことなら都合が良い…ちょっと2人で話したいことがあってな、いやまあサスケなら居てくれてもいいんだが…」

[廊下] サーシャ : 「……そうですね、少し歩きながら話しましょうか」

[廊下] ククール : やや言いにくそうに言葉を選ぶそぶりを見せながら

[廊下] ククール : 「ん。そうしようか」

[廊下] ククール : 歩幅をサーシャに合わせて並行して歩く。

[廊下] サーシャ : 隣にククールが居る中、ゆったりと歩く

[廊下] ククール : 「まあ…つまり俺が言いたいのは、だ」

[廊下] ククール : 「あんまりVTRの言ってるこたあ気にしなくていいぜ。アイツ偶にエフェクトの力なのかなんなのか、知ってるはずもない未来のこととか、本人曰く別世界のこと口にしたりするからな。多分今回のもそれと一緒だ」

[廊下] サーシャ : 「…………」

[廊下] サーシャ : 「ですよねっ!?やっぱりおかしいですよね!?」

[廊下] サーシャ : 「任務の事は極秘な筈なので……不安だったんです」

[廊下] サーシャ : はぁ~……と、どこか疲れた様に

[廊下] ククール : 「まあ、悪いやつじゃあないんだけどな」

[廊下] ククール : そう、軽く笑い

[廊下] サーシャ : 「……実は、秋頃に一度あの村へ行ったんですよ」

[廊下] ククール : 「……ほう」

[廊下] ククール : 珍しく真剣な顔に

[廊下] サーシャ : 「……一度、彼の姿がどうしても見たくて……ですね」

[廊下] サーシャ : 「すごく、優しくして貰いました」

[廊下] ククール : 「…………俺はさ、あの時あんまり晃とは話せなかったからこんなこと言う資格ってのはないかもだが、そうだよな。アイツ…凄く良い奴だったよな。泊まった時も面倒よく見てくれたし」

[廊下] サーシャ : 「ええ。私達が急に押しかけた時も、話を聞いて貰えましたしね」

[廊下] ククール : 「だから、まあ俺は…やっぱりアイツが嫌な目に遭ったなんて考えたくないし」

[廊下] サーシャ : 「はい」

[廊下] サーシャ : 「私達UGNの……それはエゴかもしれません。でも……彼の安全、日常は守りたかった」

[廊下] ククール : 「ああ。俺はあの時サーシャは間違いなくアイツの心も村も守ったと信じてる……」

[廊下] ククール : 「けど、心配にはなったろうから」

[廊下] ククール : パサとどこからか資料を取り出す

[廊下] ククール : 「さっきあのヘッドホンしてる奴にあの村が今どうなってるか聞いてきたよ」

[廊下] サーシャ : ククールの話を、無言で聞き続ける。

[廊下] サーシャ : その表情は……とても真剣だった

[廊下] ククール : 「………『相変わらず』だってさ。アレ以来出来損ないの人魚姫のアンコールも起きてないし、晃だって平穏無事」

[廊下] ククール : 「…だから、まあ、なんだ」

[廊下] ククール : 「お前の頑張りもあの時の『痛み』も、何一つ無駄になんかなって無いから安心しな」

[廊下] サーシャ : ふぅ……と肩を下ろす。

[廊下] サーシャ : 「調べてくださったんですね」

[廊下] サーシャ : 「ありがとうございます、ククールさん」

[廊下] サーシャ : 彼の方に向き直り、ペコリと頭を下げる。

[廊下] ククール : 「なに、大したことじゃねえよ。あの時お前に任せたことに比べればこれくらいはな」

[廊下] サーシャ : 「もう……」

[廊下] サーシャ : 「阿部さん、サスケさん、ドルフィンさん、それに……ククールさんがサポートしてくれたから、私も動けたんです」

[廊下] サーシャ : 「私の方こそ、あなた達に感謝しなければ」

[廊下] サーシャ : 「……あの時は、バタバタしていて言う暇がありませんでしたね!」

[廊下] ククール : 「フフ…じゃあお互い様ってところかな?俺からも言っとくよ。ありがとな」

[廊下] サーシャ : 「ふふ……」

[廊下] サーシャ : 「そろそろ皆の所へ行きましょうか。ここは冷えます」

[廊下] サーシャ : 「……」

[廊下] サーシャ : 「ようやく、新年が本当に祝えそうです……!」

[廊下] ククール : 「ああ。そうだな」

[廊下] ククール : 「さあ!湿っぽい話しもここまでだ!明るく行こう!」
カラっと笑い…部屋へと歩いた。

[廊下] ククール :

[廊下] ハベトロット : 「……よし、準備完了!」

[廊下] ハベトロット : 「大体のデザインは終わったから、後は……」

[廊下] ハベトロット : 「花嫁だ!」

[廊下] ハベトロット : 「……って張り切ったはいいけど、みんなバラバラに移動してるじゃん!!」

[廊下] ハベトロット : 「やっぱり、ここで待ってようかな…」

[廊下] ハベトロット : 「……ああ、いや」

[廊下] ハベトロット : 「頃合いを見て迎えに行こうかな」

[廊下] ハベトロット : ふわふわと浮かびながら、廊下を去っていく